2023年11月1日水曜日

歯周病治療で糖尿病が改善!?その理由とは

 

こんにちは。院長の小山です。
毎年11月14日は糖尿病の認知・注意喚起を目的とした「世界糖尿病デー」というイベントが開催されています。 

この日の前後には、シンボルカラーの「ブルー」にちなみ、日本全国のさまざまな施設で、青色のライトアップイベントが開催されます。 

もし、お出かけしたときには青く照らされた施設がないか探してみてくださいね。

さて、そんな糖尿病が歯周病と関係が深い病気と言われているのをご存じでしょうか。
実際に、歯周病の人はそうでない人よりも糖尿病になる割合が約2倍も高いというデータもあり、その関連が明らかになっています。

自覚症状のない人も含めると、歯周病にかかっている人の割合は、成人の約8割とも。

つまり、まだ表面化していない「糖尿病予備軍」も、かなりの割合で存在することが予想されます。

その糖尿病予備軍からの脱却に歯周病治療が一役買ってくれることが、近年の研究で明らかになってきました。

今回は、歯周病治療が糖尿病にもたらす効果についてご紹介していきます。 

 

◆歯周病で「血糖値が上がる」って本当?

糖尿病はインスリンというホルモンの働きが悪くなり、「血糖値」が上昇してしまう病気です。

実は、歯周病が進行すると、血糖値が上がりやすくなることがわかっています。

歯ぐきの腫れや出血を起こす物質には「インスリン」の働きを悪くする性質があり、それが結果的に、糖尿病の発症や悪化へとつながってしまうのです。

 

 

◆歯周病を治療すると血糖値が改善することが明らかに!

「歯周病で血糖値が上がる」というのが正しいとすると、おのずと浮かぶのは「歯周病を治療すれば血糖値を下げられるのでは?」という疑問です。

この疑問についてこれまで多くの研究者がデータを積み重ねた結果、歯周病治療が血糖コントロールや糖尿病の改善に良い作用をもたらすことが実証されてきました。

 

 

これらの研究結果を受け、今では日本糖尿病学会でも糖尿病の患者さんに歯周病の治療や再発予防のための歯科への定期的な受診を薦めています。


◆健康診断を受けたら、次は歯科へ 

歯周病と糖尿病はいずれも痛みや自覚症状がなく、知らず知らずのうちに進行するのが特徴です。

 

 

「沈黙の病」といわれるこの2つの病気は、いかに早く見つけて治療につなげるかが、その後の病状や重症度を大きく左右します。

糖尿病に関しては年1回の健康診断でチェックを受ける機会もある一方で、歯周病については、自身の状況を詳しく知る機会がそれほど多くありません。

お口の健康を守るためにも、健康診断で「血糖値」の文字を見たら、ぜひ、歯周病のことも思い出して、歯科医院にも足を運んでください。

 

 

 

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